Last update on Jun.15th,1997



北アメリカ車旅97 −出発前5月−



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5月29日





 

5月15日(木)


 今日は帰国の日取りが7月19日に確定した。チケットが取れたのだ。 仮のホームページもUPして、いよいよ旅の気分が高まってくる。 と、思ったら、広告を載せる代わりに割引を頼んでいたレンタカー会社から なんと「お断り」のメールが来ていた。行き先がサポート範囲を越えるので、 車を貸すことすらできないという。先日値段の確認に行った窓口では、 問題ないみたいな事を言っていたが、知人に聞けば最近レンタカー屋も 慎重になっているとのこと。上役にメールしたのがまずかったか? ともかく、割引はあきらめて密かに借りに行くか、中古車を買うか決めないと いけなくなった。WEBの広告はええコマーシャルになると思うけどなぁ。  参考までに、Budgetレンタカー・ビクトリアでの価格は、 Midsizeの全保険付き税込みで、1ヶ月1162.74カナダドル (1カナダドルは約85ー90円)との事であった。なお、1月貸しの場合、 各社ともフリーマイレッジは適用されず、この会社では、上限は3000km。 それを越えると、1kmにつき10セントが追徴される。  中古車の方は、中古車屋さんが知り合いにいるので、レンタカーの件も含め 相談に乗ってもらうことにした。こちらの方は研究不足につき、もし、買った 場合はこの場にいろいろ報告をさせてもらうことにする。  ともかく、やっぱり簡単に行きそうにないと実感させられた1日であった。 しかし、最低25日くらいには出発しないと、予定がこなせない。 一寸あせりを感じている。 TOPへ戻る

5月17日(土)


 今日は、カナダ生活のひとこまをご紹介。 昨日金曜日、友達と昼飯。ボランティアなどの仕事に関する話しをする。後で、 買い物に付き合う。今日は彼氏の為に餃子をつくるとのこと。チャイナタウンに 行けば、皮もニラも手に入るから、日本と全く同じ餃子がつくれる。 夕方から教会でバンドの練習。18日に月1回の演奏日を控えているので、 当日以外では最終の練習。私は、ヘタなキーボードを弾いている。日本では ちょっと考えられない。こちらでは、ウマイヘタよりまず、「やっていること」 が評価の基準になるみたい。自分自身としても楽しみとしてやってきたが、 旅行のことを考えると、今度が最後の演奏になりそう。かなり、さみしい。 カナディアンのリーダーも、「最後かもな」とさみしそうに言ってくれる。 今日土曜日、ホームステイしている家に誰もいなくなったので、黒ネコのサーシャと 留守番。あまりネコ好きではなかったのだが、こいつは実にかわいい。「ネコ 可愛がり」という言葉がやっと理解できた。彼女は、私の腕のなかで仰向けになる。 飼い主のここのホストマザーは、「あんなことするのは、ダイスケ(私の本名) の腕の中だけなのよ」と、いつも目を丸くしている。 夕方から、聖書の勉強会。ここでも、ちょっと歌の伴奏をつとめる。わたしは、 クリスチャンではない。しかし、宗教には大きな興味を持っているし、神らしき ものの存在も信じている。だから、いろいろな道を教えてもらいたいのだ。 さて、明日。教会で演奏をしたあと、この島バンクーバーアイランドの中心部に ある公園に、スコットランド人の友達と出かけることにしている。レンタカーで 往復800kmの旅。帰りは20日の昼間になるだろう。  誤解なきように一言書いておくが、私は今、完全な遊び人である。留学生は こうはいかない。私も去年の今頃は、毎日宿題と格闘していた。帰るという事で おとずれた大バケーションだと思っていただきたい。  旅行の車の件は、シスコ住の先輩から「レンタカーのすすめ」をいただき、 いまとても悩んでいる。しかし、あせって失敗はしたくないので、じっくりと 流れのままに決めていくつもりである。
Sasha
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5月20日(火)

 この島の北の方にレンタカーによるキャンプに行って、今日帰って来た。 同行者は、前にも書いたスコットランド人のケネディーである。彼は、私と 同じ32才で、やはり私と同じ様に一時会社に勤めていたが辞め、ここが私と 違うところであるが、マスターを取るためにUVIC(ビクトリア大学)で 勉強をしている偉い男である。同い年というのは、たとえ遠く離れて育って いても話しの内容に共通点が多く、親しみを感じやすいものだ。彼とは、 車の話しでよく盛り上がる。と、いうのも私自身大道楽者で、金も無いのに ポルシェ928に2年半程乗っていて、6万キロ程日本を走りまわったことが あり、その体験談などを話せば、彼も彼でトライアンフTR6の信奉者で、 英国での体験談を話すといった按配である。英語は出来なくても、趣味が 合えば退屈することはないものだ。  今回のキャンプの目的地は、 Strathcona Provincial Park (ストラスコナ 州立公園)である。バンクーバー島の中央やや北よりに位置する、極めて 風光明媚な場所だ。次回更新時に映像をアップする予定であるから、ここでは 走行データを書いておこう。レンタカーはBudgetで借りたGEOである。 車のスペックは、左の絵をクリックすれば 紹介しているページに行くことが出来る。 我々の車は、白のオートマチック仕様だったが、 パワステでは無かった。しかし、軽い車なので ドライブに支障は全くなかったと言って良い。 実に軽快に走ってくれた。此処だけの話し、 当地ではまだ道が舗装されていないところも 多く、実に往復100km程もの砂利道を走った。 以前、知床のカムイワッカの滝に行ったとき、 ポルシェも私も悲鳴をあげたが、その比ではない。  砂利道を走る事になったのは、その公園の外れの村 Gold River のガソリン スタンドで、店の気の良い女の子が教えてくれたコースだったからである。 (ケネディーはその娘が気に入ってしまい。後々まで名残惜しそうであった。) そうして、砂利道を突破して目的地の入り江に着いたら、そこにいたおばさんに 「あんたら、なにしに来たん?」みたいな事を不思議そうに言われた。あんな 道を越えてくる酔狂な奴はほとんどいないのだろう。なんの変哲もない入り江 だったからでもある。ただ、おねえさんの名誉の為に言っておくと、途中の 風景の美しさを堪能したのと、帰りがけに Bald Eagle(ワシ)をみることが 出来たのは大きな収穫であった。彼は雄大な景色の中を、実に優雅にそして 時折するどい叫びをあげながら舞っていた。  旅行日   :1997年5月18日から20日  総走行距離 :1044km  総消費燃料 :  58L  ガソリン代 : 約28カナダドル  レンタカー代: 123.72カナダドル    (内訳) 車代(コンパクトカー2日間、距離無制限)73.90CA$        追加保険代(Loss Damage Waiver 2日間)33.90CA$        PVRL (Parish and Vital Records? 2日間)3.00CA$        税金                 12.92CA$ PVRLについては、迂闊な事にあとから伝票を見て気が付いた。Infoseekで 調べるとどうも、Parish and Vital Records に追加する為の費用らしい。これは、 車がいつどこに居たかその後の利用者、売買者の為に記録しておくしくみの様だ。 今後は、ちゃんと確認せねばと反省。しかし、ケネディーもこの費用については 何も言っていなかったなぁ。 TOPへ戻る

5月21日(水)

 今日は先日の旅の続きを書くことにする。 泊まりはキャンプサイトである。日本の状況を知らないので、比較して書く ことが出来ないのが残念であるが、参考までにこちらの事情を書いておく。 今回泊まったのは、 Buttle Lake Campground と、 Ralph River Campground である。宿泊料は1テントサイトあたり Buttle Lake が12ドル。Ralph River が9.5ドルだった。(いずれもカナダドル) 施設としては、焚き火と煮炊き用の鉄の囲い、 右のように6人くらいは座れるテーブル、薪、 給水所、便所などである。利用法は、キャンプ場に ついたら空いている場所を探してに車なりを持ち込み、 煮炊きなどの作業をしていれば、巡回員の人がやって きて料金を取っていくといったものだ。 キャンプサイトによっては先にゲートがあって、そこ で料金を払い、指定された場所に行くというものもある。 また、所によってはシャワー完備のところもある。私の 出会ったところは、5分で1ドルくらいだったと思う。 次の旅行では、どんどんこういった施設を利用する事に なるので、詳しい事情を提供できると思っている。 さて、このキャンプサイトで困った事は、水である。 共に鉄製の古びた手押しポンプが、何箇所かに配置され ているだけだった。これは、一人で汲みにいくと大変困る。 手でキーコキーコとレバーを押す。しばらくすれば水が出てくるが、今回は 口のせまいビニール製の水タンク(20L入り)を使っていたので、 「すわっ!」と、蛇口に口を持っていっても水はすぐに止まってしまう。 ではと、右手でレバーを押し、左手で蛇口に持っていくが、なにせ蛇口の 方がかなり大きいので、水はどんどんもれてしまう。隔靴掻痒の感をもちつつ わずかな水を得た。ところが、誰も使ってなかったのか否か、かなり初めに 水を流しておいたのに、中の水はまだ鉄の味が満ち満ちていて、飲めない。 しかたなく水を捨て、ポンプを動かし水を流して、また先のように水を汲む。 今度はマシになった。と、いうような按配だった。ま、のめる水があるだけ カナダはマシかなとも思う。米国ではどうなることやら??楽しみだ。 さて、お待ちかね?の景色である。先の写真もそうであるが、これらはハイ8の ビデオカメラで撮った映像を、Snappyというデバイスを使って取り込んで いる。これは、プリンターポートに接続するだけで利用できるスチール画像用の キャプチャーデバイスである。
左(または上)は、 Buttle Lake の岸辺の映像である。静かな湖畔といった感じだった。 右(または下)は昨日書いた、「ケネディー絶賛」のガソリンギャル御薦めの風景である。 左は Bald Eagle である。実に格好が良い鳥だ。 18倍光学ズームのビデオカメラで追っかけたが、 なかなか近寄ってこなかった。 これは、PCに取込後、また拡大している。 雰囲気がおわかりいただければと、ひとり合点して いる。(そもそも、この旅行記自身が、独り合点 そのものではあるが...) このあたり一帯は、州立公園ということもあり、 風光明媚な上に、ワシや鹿の姿を見る事ができる。 熊やクーガーといった危険な動物もいるようだ。  私は、北海道の知床国立公園が大好きで、3度 ばかり出かけている。カナディアン・ロッキーを 見るまでは、知床が世界で一番きれいなところだと、 思い込んでいた。 ここ Strathcona州立公園が、知床より良い所だとは思えない。しかしながら、じっくり 滞在すれば、山の中に見えて海の入り江に近く、オルカ・ウオッチングなども楽しめる らしいから、面白い所なのだと思う。  スコットランド人のケネディーは、西の入り江に行ったとき、「スコットランドに 良く似ている...」と、感慨深げに言った。ブリティッシュ・コロンビアの名前は こういう所からも来ているのだなと感じた。 TOPへ戻る

5月25日(水)

 あっと言う間に日々が過ぎる。ただいま自分の伴侶?となる車を探して奮闘中だ。 なにを大旅行直前にやっとるんやと言われそうだが、まったくそのとおり。愚かを とおりこして、危ない話しである。 金曜から本格的な活動を初めて、大体2000ドルから4000ドルの線で、全出の 中古車屋さんを訪ねた。そこには、3700ドルで極めて状態の良い85年頃の トヨタカムリがあった。オートマチックにステレオ、ニュータイヤ、パワステ、 16万キロ走行といった内容である。ちょうど良いなと思って試乗してみたが悪く 無い。それでよいかいなと思い、将来の買い手である友達とも納得しあっていたら、 となりにボロいワーゲンゴルフが置いてあった。これをためしに乗ったのがいけなかった。 だいたい従来からドイツ車信仰を持っている私の毒にあてられたか、彼も気に入って しまったのである。「全然違う!買うならこういう車が良い!」 と、言うわけで、この土日とワーゲン系の車を見て周ることとなった、先に試乗した 車は、ボロと書いた通り、フェンダー部に交換のあとがあり、しかもそれが錆びて 外れているというしまつ。これでは、長距離は走れないし、交換には時間が無い。 しかしながら、この2日間、いろいろ見たけど良いのはほとんど無いといって良い。 ラビット(アメリカのゴルフ)は人気車なので、安く無いのである。そして、安いのは ボロという訳。一台なんぞは、Lady Driven(女性が運転していた車。 状態がよい場合が多い。)と新聞に書いてあったので、期待して見に行ったら、 エンジンは水漏れ、サイドブレーキ無し!!、シートがたがたで、とても買えたもの ではなかった。他のも推して知るべしである。  そこで、予算を5000ドルまで吊り上げたら、あった!日本ではあまり馴染みの 無い車ではあるが、フォックスというワーゲンでは低価格帯に位置する車が、10万キロ 走行の89年車で5200ドル。今日は日曜なので、たくさんの人と試乗して感想を 聞いたらみんな「こりゃ良い!」という。が、それに決めようとした試乗から帰りがけ、 妙な音がしはじめた。どうもマフラーらしい。でも、さっき売り手のにーちゃんは、 換えたばっかりだと言ったし、確かに確認もした。早速帰ってにーちゃんに聞いたら、 どうもヘタなメカニックに引っ掛かって、付けかたが悪いらしい。後で直してもらうよ! なんて言ってる。そうして突然にーちゃんの対応が悪くなったこともあり、ひとまず 引き揚げることにした。  さて、明日はいよいよ決めねばならん。もう、車種はなんでも良いから、神様良い 車を私にお授けくださいと祈る気持ちだ。事実、今日教会にいったら、仲間が何人かで 旅の無事とよい車が見つかる事を祈ってくれた。感謝感激。 TOPへ戻る

5月27日(水)

 中古車探しというのは、骨が折れるものである。昨日、ディーラーも見てまわって、税込み 5200ドルの86年式Oldsmobleという2.5Lのアメ車を見つけて、状態が極めて 良かったので、それに決めようとしていたら、ホームスティ先のホストマザーが「やめとけ!! そりゃ、高すぎる!」と言う。ディーラーははじめ5400ドルと言っていたが、それを 5200ドルにすると言ったので、一晩考えるといって帰ってきた。彼とは「明日の朝9時に 電話をくれ」と言って別れたわけである。ホストマザーいわく「たった200しか引かない なんてめちゃくちゃよ!」周りの人々も最低1割はまかせろみたいなことを言う。さて、翌日、 なんと電話しようかと考えていたら、ホストマザーが「1月一寸の旅行に5000ドルなんて 気違いじみてるわ!たとえ、売り先が決まってるといっても無駄よ」と言う。成る程と思い断り の電話をしようとすれば、「電話なんてしたらダメよ!」ときた。わたしもさすがに日本人なの か気がとがめるが、電話などしたら、確かに相手の言いなりになる可能性もある。もともと、 電話に自信があるわけじゃなし。ここは、無視を決め込むことにした。  それから、鬼軍曹(ホストマザー)の活躍が始まった。以前からチェックしている新聞の売り ます欄(ここでは毎日一杯車の「売ります」が掲載されている)を再検討し、私の希望を聞き、 友達のケネディーに指示して、電話をかけまくってくれた。何件かのアポイントメントが取れる と、出撃である。ケネディーは、車に詳しいので頼りになる味方だ。 そういうわけで、今日はスバルの86年式(3500ドル)と、アウディの84年式(3300 ドル)など、数台の車を見た。その中でアウディは26万キロも走っていて、電気系に若干の トラブルがあるものの、エンジン、オートマとも全然問題を感じなかったので、明日メカニック にチェックしてもらった上で、決めることになった。いよいよ明日は、持ち車野郎になるかも しれない。  ところで、大変な問題が起こった。風邪をひいてしまったのである。くしゃみ、鼻水、のどの 痛みがある。困ったことになった。出発を遅らせることになるやもしれない。その場合、周れる ところが少なくなるのが、大変つらい... でも、これも神仏の与えたもうた「休息」と思えば 良いわけだ。車も直せるし、自分も直せるというわけである。 TOPへ戻る

5月29日(木)

 「伴侶」は突然現れた。 昨日62ドルもかけて検査したアウディが、ノックセンサー不良らしく、低速回転時にエンジンが 息をつきはじめ、止まってしまうという現象を検査後に起こした。売り主の兄ちゃんは「おれが 見ている前では今まで起こったことはないが、彼女がエンジンをかける時にはたまにあった」など と訳のわからん説明をする。それどころか対処法として、「クーラーのスイッチをいれる」という とんでもない方法を教えてくれた。これでは逆効果だと思うが、そういうのだからしかたが無い。 なんでも、空気の流れがよくなるのだそうな。しかし、こちらもはやく手に入れたいときている から、少々のトラブルには目をつぶらなければならず、昨晩にはかなり買う気になった。価格の方 も、我が鬼軍曹(ホストマザー)が、値切りに値切って2800ドルまで値段を落としてくれた。  ちょっとまて。エンジンがいきなり止まるなんてことは、何かの印に違いない。それどころか、 クーラーを切っているという状況でしか止まったりしないと彼はいった。暑がりの自分がわざわざ クーラーを切っていたなんて、やっぱり何かおかしいじゃないか。何者かがやめろといってる...  今日の新聞の売ります欄を入念にチェックした。そこには、次のような記事があった。 「86VW GOLF 145K Good Condition $3800」 何!86年の15万キロのゴルフが3800?早速、ホストマザーに頼んで電話してもらう。売り 主は、ここから北に車で30分程の所に住んでいるらしいので、そっちのほうに丁度用事のあった ホストマザーに連れていってもらう。そこは、プライベートロードのある豪華な住宅地だった。 私道を山のほうにどんどん入ってゆくと、それらしい銀のゴルフが見えてきた。実にきれいだ。 当然と言っていいような、品の良いおばさんが出迎えてくれる。早速チェックに入った。アンテナ が無いことを除けば、外回りは申分ない。チェーンが外れて破損したという右のフェンダーも、 見たところ何のことはなく、しかも換えのフェンダーを既に買ってあるとのこと。エンジンをかけ てみる。ちょっと、震えぎみだ。大体こりゃベルトやなと見当をつけ、ボンネットをあける。やは り、ベルトのひとつがゆるみぎみだ。エンジンもちょっと油っぽくてガスケットを換えたほうが 良いようにも思う。でも、目視ではニジミも無く軽快に回っている。バッテリーもNEW。タイヤ もほとんどNEW。ブレーキも換えたて...基本的に何も問題ない。サンルーフまでついとる!  もう手にいれるしかない。鬼軍曹も気に入ったようだ。しかし、値切りたそうにしている。彼女 は「どんなところが悪いのか?値切りのネタに必要だ」といってきた。私は、ベルトの件と、かな り控え目にガスケットの話しをした。これには自信が無かったからである。さあ、彼女が動いた。 3400ドル!これには人の良いさそうな相手のおばさんも、「旦那は4250で売れといったの よ!」と拒否した。しかし、修理の件を聞いて3500なら旦那と相談してみると言った。旦那は 電話の向こうでノーと言ったらしいが、3600ならということになったらしい。 3600ドル!これなら、私も全然申分ない。いま、4250で売ってこいと言われればさばいて くる自信があるほどの車だ。即金で手に入れた。ヤッホー!ついに伴侶を手に入れたのだ。  さて、これからがこれを読まれている方に興味のある所だろう。名義変更である。ところが、 これが車社会らしくスカみたいなもの。売り主が保険屋の証書を持って保険屋に行く。もちろん、 買い主である私も同行する。証書には車の製造番号、ナンバーなどが記載されている。これを保険 屋が登録の移動について処理してくれる。保険の方は、期日が指定でき1ヶ月、3ヶ月、1年など が選択できる。内容は、1年分で次の通り。価格は総てICBC。  20万ドルまでの自己負担分保証とその他障害保険     794ドル :いわゆる自賠責  100万ドルまでの自己負担分保証            147ドル :全部で100万   免責500ドルの車両保険(基本:事故による破損修理)  125ドル :グループ6(*)  免責500ドルの車両保険(基本以外の破損修理)      65ドル :グループ6(*)         合 計                 1、131ドル (*)グループ6とは、日本の保険屋さんにもある車種別料金表に基づくものである。 そうして、今回保険屋に支払った料金は、  上記保険3ヶ月分料金                  283ドル  ライセンス料金3ヶ月分                  12ドル  ライセンス料金割増分                   10ドル :短期割り増し  保険料割増分                       28ドル :短期割り増し   名義変更料金                       28ドル   ナンバープレート代                    18ドル  Social Service Tax          252ドル :3600ドルの        合 計                   631ドル  7% と、なった。上記料金表でもおわかりの通り、保険屋でナンバープレートをくれる。 私のナンバーは、「EAN390」である。なかなか渋くて良いではないか! ナンバープレートには、保険の有効期限である97AUG28というステッカーがはられている。 これを持ってかえって、自分でナンバープレートを付け替えればおしまい。ゴルフを自分の車に するというのも、ひとつの夢ではあった。それがその瞬間、かなえられたのである。  その家に入ると、いきなりグランドピアノがでーんとあった。もうこっちのやり方には慣れて いるから、日本の賛美歌でも弾いてやろうかとおもって、弾いても良いかと言ったら、なんと、 おばさんはピアノの先生で案内されたベースメントには、別に2台教習用のピアノが置いてある。 言ってしまったものはしかたないと、何曲かの賛美歌を弾いた。「ビューティフル」と言って くれたけれど、とんでもない人の前で弾いたものである。ま、こちらの教会で慣れてはいるが。  部屋がいくつもあるそのうちは、なんとお二人で18年前に建てたそうだ。とても手作りとは 思えない家だった。子供が6人も巣立っていったそうで、今は夫婦で悠々と暮らしているようだ。 旦那さんがしはじめた我がゴルフについていたキャリアー用のフックを外す作業を手伝ったら、 どんどん打ち解けてくれて、このホームページや旅行について話した。2匹いた大きな黒い犬とも 仲良くなり、ホームページのアドレスと双方のメールアドレスを交換して、「帰ってきたらまた ピアノ弾きにおいで」という一言をいただいて退散した。本当に良い人達であった。  家への帰り道は、満足を通り越して感動してしまった。まさにゴルフの走りが失われていない。 加速も申分なく、パワステもスムーズだ。ラジオが無いのがちょっと不便である。アンテナは、 パーキングに止めていたら、だれかが壊していたそうで、この島にもそんな奴が居るのかと思う。 アメリカではいろいろやられるらしい。できるだけお手柔らかにと思いつつ、最後の角をまがっ たら、もうそこは家の前だった。昨日、ここでアウディはエンストをした。それがなければ、 あの車を買っていただろう。やはり、皆が祈ってくれた効果は現れたのである。この次は、自分 が「安全に旅行をする」という仕事をするばんだ。 いまひいている風邪をゆっくりなおしてから出発することにした。現在の予定では、6月2日か 3日に此処を出て、シアトル行きのフェリーに乗るつもりだ。予定の詳細は、またここに書こうと 思う。あすは、日本のJAFにあたるBCAAに入りに行かねばならない。 TOPへ戻る
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